現場と向き合うWEBマーケターとしての原点(スタッフブログ)

はじめまして。集客担当のFと申します。
現在は、ホテルや旅館のWEBマーケティングやネット予約サイト(じゃらん、楽天トラベルなど)の運用を中心に、集客全般のサポートをしています。
でも実は、接客の仕事が大好きで、いつかまた現場でお客様を直接おもてなししたいという思いも持ち続けています。
今回は、そんな私が「集客の仕事を続けよう」と思うきっかけになったエピソードを一つご紹介させてください。
数年前、北関東にある宿泊施設で集客を担当することになったばかりの頃のことです。
その施設には長年現場を支えてきたベテランのホテリエが多く、当時20代半ばだった私は、WEBマーケティングの経験も浅い新人でした。
予約サイト上での見せ方、価格設定、写真やキャッチコピーの改善など、いわゆる“ネット上での売り方”を提案しても、なかなか理解や納得を得られないことが多く――。
稼働率を上げたい私と、現場負荷を心配するスタッフの間で意見がすれ違うこともしばしば。
元々、旅館の現場で働いていたことがある私にとって、その両方の気持ちがわかるだけに、「どうにかできるはずなのに」ともどかしさを感じる日々が続いていました。
そんなある日、なかなか手応えを感じられずにいた頃、ベテランスタッフのAさんが声をかけてくれました。
「この町でずっと暮らして、ここで長く働いてきたけど、こんなにお客様が来るようになったのは初めてです。正直びっくりしてますけど、うれしいです。本当にありがとうございます。」
普段は寡黙で、料飲部門の責任者として淡々と仕事をこなしていたAさんの、思いがけない言葉に胸を打たれました。
そのとき初めて、数字の成果だけでなく、「現場の空気」や「スタッフの誇り」も変えられるのが、私たち集客担当の仕事なのだと実感しました。
この出来事は、今でも私の原点になっています。
WEBマーケティングは「広告を出す」「料金を操作する」といったテクニック面が注目されがちですが、本質はもっと人間的な仕事だと感じています。
目の前にいない未来のお客様に、宿の魅力やストーリーをどう伝えるか。
現場で頑張っているスタッフの熱意や想いを、どうすれば正しく世の中に届けられるか。
そうした“見えない価値”を、伝わる形にして届ける――それが、私たちの仕事だと考えています。
私は今も、集客によって宿の利益を高めるだけでなく、そこに働く人たちが誇りを持てるような環境を一緒につくっていきたいという思いを大切にしています。
もしこの文章を読んでくださっている方の中に、同じような思いをお持ちの方がいらっしゃれば――
ぜひ一緒に、新しい価値を生み出していけたら嬉しいです。
これからも、現場と向き合い、挑戦を続けていきます。

ホテル業界に新卒で飛び込み、現場での接客経験を経て、現在はWEBを活用した集客支援を行っています。
最近、大阪に引っ越してきました。
いつも前向きに。そんな自分らしさを大切にしながら、日々、宿の魅力を伝えるお手伝いをしています。