コラム

2026.04.08

RevPAR(レブパー)とは?計算式・目安・改善策【自動計算ツール付】

RevPAR(レブパー)とは?計算式・目安・改善策【自動計算ツール付】

月次報告では、稼働率が前年より10ポイント上がっている。それなのに、月末の残高は増えていない。単価が下がったのか、コストが増えたのか、原因を切り分ける物差しがなくて手が止まる。

この記事では、その物差しになるRevPAR(Revenue Per Available Room:販売可能客室1室あたり売上)の意味と計算式、ADR・OCCとの違い、目安の見方、競合との比べ方を、宿泊施設の運営側の目線で整理します。RevPARが低いときの原因の切り分けと、改善の打ち手もまとめました。

記事内のRevPAR自動計算シミュレーターを使えば、客室数・ADR・稼働率などの入力から、RevPARと、単価を上げる場合と稼働率を上げる場合のどちらが効くかの目安を確認できます。

30秒でわかるRevPAR(Revenue Per Available Room:販売可能客室1室あたり売上)

「売れる状態にあった全客室が、1室あたりいくら稼いだか」を示す、ホテル・旅館の売上指標です。

ADR(客室平均単価) × OCC(客室稼働率) =RevPAR
RevPARが伸びないときの3つの視点
単価を確認する→ADR
稼働を確認する→OCC
利益まで見る→GOPPAR

⚠️ RevPARは売上の指標で、コストは入っていません。RevPARが上がっても、OTA手数料や人件費が同じペースで増えれば利益は残りません。自館の数字はRevPAR自動計算シミュレーターで確認できます。

🎯 この記事はこんな方に向けて書いています
RevPARの意味と計算式を、ADR・OCCとの違いから整理したい支配人・運営担当者
自館のRevPARが高いのか低いのか、何と比べればよいかを知りたいホテル・旅館の経営者
稼働率は高いのに収益が伸びない原因を、単価と稼働に分けて確認したい方

RevPARとは?意味と定義

RevPARの基本概念

RevPAR(Revenue Per Available Room:販売可能客室1室あたり売上)は、ホテルや旅館が持つ販売可能な客室全体から、1室あたりいくらの客室売上を得たかを示す指標です。レブパーと読みます。

稼働率(OCC)が高くても、単価が低ければ売上は伸びません。単価が高くても空室が多ければ、売れたはずの分を取り逃がします。RevPARは、この2つの綱引きを1つの数字で見られる点が強みです。

💡 稼働率が高いのに赤字になる施設は珍しくありません。「とにかく部屋を埋める」運営を続けると、単価を犠牲にした高稼働に陥りがちです。RevPARを見ていれば、単価の落ち込みは数字に出ます。

ADR(客室平均単価)とは

ADR(Average Daily Rate:客室平均単価)は、実際に売れた客室の平均単価です。

ADR = 客室売上合計 ÷ 販売客室数

価格戦略の良し悪しを見る指標ですが、空室は計算に入りません。高需要日にどこまで単価を上げられたか。低需要日に下げすぎていないか。ここがRevPARを動かします。

OCC(客室稼働率)とは

OCC(Occupancy:客室稼働率)は、販売可能な客室のうち、実際に売れた割合です。

OCC = 販売客室数 ÷ 販売可能客室数 × 100(%)

OCCは重要な指標ですが、単独では成否を判断できません。満室でも単価が低ければ、収益は伸びません。OCCは必ずRevPARとセットで見ます。

3指標の比較まとめ

指標何を評価するか単独使用の限界
ADR客室の価格水準空室の影響を無視する
OCC客室の売れ行き単価の高低を反映しない
RevPAR販売可能客室あたりの客室売上経費・利益を反映しない

RevPARは売上の総合スコアですが、コストは入っていません。費用まで含めて見るときは、GOPPARを使います。

RevPARの計算式

計算式①:ADR × OCC

RevPAR = ADR(客室平均単価)× OCC(客室稼働率)

計算式②:客室売上 ÷ 販売可能客室数

RevPAR = 客室売上合計 ÷ 販売可能客室数

計算例:ADR12,000円・OCC70%の場合

ADR
12,000円
×
OCC
70%
=
RevPAR
8,400円

100室で1日の客室売上が84万円でも、84万円÷100室で同じ8,400円になります

RevPARは、1泊・1室あたりで表すのが基本です。月次や年次で集計するときは、分母を「販売可能客室数×対象期間の日数」にします。長期の改装などで販売を止めた客室は、販売可能客室数から除いて数えます。

ADR・OCC・RevPAR・GOPPARの関係

ADRとOCCを掛け合わせたものがRevPARで、「売り方の質」を測ります。そこからOTA手数料・人件費・光熱費などの費用を差し引いた先にあるのがGOPPARで、こちらは「儲け方の質」を測る指標です。日々の価格と稼働の調整にはRevPAR、最終的な利益体質の評価にはGOPPAR。使う場面が分かれます。

【ツール】RevPAR自動計算シミュレーター

自館のRevPARと、動かしやすいレバーを確認する

客室数・ADR・稼働率を入れると、RevPARと対象期間の客室売上を計算します。あわせて、ADRを500円上げた場合と稼働率を5ポイント上げた場合の効果を並べるので、どちらのレバーが効くかの目安をつかめます。競合平均RevPARを入れると、RevIndexも出ます。

🧮 RevPAR自動計算シミュレーター
①〜③と⑤を入力して「計算する」を押してください。④の競合平均RevPARは任意で、入れるとRevIndexを計算します。ADR+500円と稼働率+5ポイントは、レバーを比べるための固定の置き方です。

RevPARが重視される3つの理由

①「売り方の質」を1つの数値で評価できる

RevPARはADRとOCCを掛け合わせた指標です。価格を上げて稼働が落ちた場合も、稼働は上がったが単価が下がった場合も、収益への影響がそのまま数字に出ます。

ホテルAホテルB
ADR4,500円7,500円
OCC100%60%
RevPAR4,500円4,500円

2つのホテルのRevPARは同じ4,500円です。ただしホテルBは、単価を保ったまま稼働率を上げる余地があります。同じ数字の裏にある成長余地まで読める。それがRevPARの使いどころです。

②競合比較のベンチマークに使える

RevPARは施設の規模に関係なく比べられるため、競合との相対評価に向いています。競合より低ければ価格設定か集客に課題があり、高ければその強みを維持する戦略に移れます。課題がADRなのかOCCなのかを切り分ける出発点にもなります。

③レベニューマネジメントの中核KPIである

需要予測・価格調整・チャネル管理を組み合わせて収益を最大化するレベニューマネジメントでは、RevPARが目標指標として広く使われます。安売りによる高稼働(高OCC・低ADR)も、高すぎる価格による空室(低OCC・高ADR)も、RevPARには正直に映ります。

RevPARの目安と競合との比べ方

RevPARの目安:一律の数字は示せない

「うちのRevPARは高いのか、低いのか」という質問をよく受けますが、業態・立地・グレード・季節で水準が大きく変わるため、全国共通の目安は示せません。同じ都市の中でも、高級シティホテルとビジネスホテルでは大きな開きが出ます。

公的な統計で確認できるのは稼働率です。観光庁の宿泊旅行統計調査によると、2025年の客室稼働率(確定値)は次のとおりでした。

施設タイプ客室稼働率(2025年・確定値)
全体61.6%
旅館38.2%
リゾートホテル56.9%
ビジネスホテル75.3%
シティホテル74.1%

ADRやRevPARの実数は、観光庁の統計には含まれていません。実数を見たいときは、ホテルREITが公表する月次の運用実績が参考になります。ジャパン・ホテル・リート投資法人やインヴィンシブル投資法人の資料では、運営ホテルの稼働率・ADR・RevPARを月ごとに確認できます。

💡 まず比べるのは、業界平均より「自館の前年同月」と「近隣の競合」です。RevPARの絶対額は、自館の推移と競合との差で見て初めて意味を持ちます。

競合と比べる:RevIndex・MPI・ARI

競合との相対評価に使う指標が3つあります。RevIndexが総合、MPIが稼働、ARIが単価の比較です。

指標計算式読み方
RevIndex(RevPAR IndexまたはRGI)自館RevPAR ÷ 競合平均RevPAR × 100100を超えれば、競合平均よりRevPARが高い
MPI(Market Penetration Index)自館OCC ÷ 競合平均OCC × 100稼働の競合比較。100未満なら集客面に課題
ARI(Average Rate Index)自館ADR ÷ 競合平均ADR × 100単価の競合比較。100未満なら価格面に課題

たとえば自館のRevPARが9,000円、近隣競合5施設の平均が10,000円なら、RevIndexは9,000÷10,000×100=90。競合平均に対して、RevPARが90%の水準にとどまっています。100を下回ったら、MPIとARIのどちらが足を引っ張っているかを見ます。競合のOCCは公開されていないため、宿泊業界の共有データやベンチマークサービスを使うのが一般的です。

RevPARが低い原因の切り分け方

3つの原因パターン

RevPARが低いと分かったら、次は原因の特定です。ADRとOCCに分解すると、パターンは3つに絞れます。

パターン主因打ち手の方向
①ADRが低い値下げ競争・OTAセール依存・繁忙期に価格を上げられていないダイナミックプライシングの導入、高需要日の段階的な値上げ
②OCCが低い平日・閑散期の集客不足、チャネルがOTAに偏っている法人契約・連泊プラン、平日向けの新規顧客層の開拓
③両方低いデータが整っておらず、現状把握ができないまま安売りが定着しているPMSデータの整備、顧客とチャネルの再設計

パターン①:ADRが低い(単価不足)

競合に合わせて値下げを続けている。OTAのセールに頼りきっている。繁忙期でも価格を上げていない。こうした施設では、稼働率が高くても収益が伸びません。高需要日に価格を据え置くのは、取れたはずの利益を手放すことにあたります。

改善の方向性:ダイナミックプライシングの導入、繁忙期・イベント日の値上げルールの設定、早割の終了時期の前倒し。

パターン②:OCCが低い(稼働不足)

平日や閑散期の稼働が極端に低い。OTA以外の集客チャネルが少ない。法人契約やリピーターが育っていない。この場合は価格より先に、そもそも予約が入りにくい構造を直す必要があります。

改善の方向性:法人契約・連泊プランによるベース稼働の確保、平日向けの新規顧客層(テレワーク・シニア)の開拓、OTAの掲載内容と口コミ対応の見直し。

パターン③:ADRもOCCも低い(構造問題)

単価も稼働も低い状態が長く続いている。「安くしないと売れない」という思い込みが定着している。PMSのデータが整っておらず、現状を数字で語れない。支援の現場では、「忙しいのに利益が残らない」という声をよく聞くのがこのパターンです。

改善の方向性:PMSデータの整備から入り、OCCとADRの推移を可視化する。そのうえで、顧客セグメントの見直しと販売チャネルの最適化を並行して進めます。

ADRとOCC、どちらを優先するか

「ADRを上げるべきか、OCCを上げるべきか」という質問もよく受けます。答えは施設の現状で変わります。高水準か低水準かは、自館の過去実績と近隣競合との比較で判断します。

現状優先すべき指標考え方
稼働率が高水準・ADRが競合より低いADR優先稼働は足りている。単価を上げる余地を検討する
稼働率が低水準・ADRは競合並みOCC優先価格だけでなく、需要・チャネル・商品構成を確認する
OCC・ADRともに低いOCC優先→ADRまずベース稼働を作り、その後に単価を上げる
稼働率・ADRとも競合並み繁忙期のADR優先高需要日の価格設定に伸びしろがある

「ADRを上げると予約が減る」は本当か。高需要日は、価格を引き上げても需要が維持されるケースがあります。問題が出やすいのは、需要のない日まで単価を上げた場合です。需要を見極めて、高需要日と低需要日で価格戦略を使い分けます。

内製の限界とプロとの差

⚠️ 内製対応の限界

RevPARの管理が担当者の経験と感覚に寄っている施設では、次の3つが起きがちです。繁忙期に過去の価格をそのまま踏襲して取り逃がす。閑散期に競合の動きを見て慌てて値下げする。担当者が替わると管理が崩れる。PMSとサイトコントローラーのデータを日次で自動集計できる形にするのが、最初の一手です。

専門家は、競合価格だけでなく、先々の予約状況やイベント、曜日、季節性、チャネル別の損益(手数料を引いたネットRevPAR)を組み合わせて価格を判断します。

RevPARとGOPPARの違いと使い分け

GOPPARとは何か

GOPPAR(Gross Operating Profit Per Available Room)は、GOP(Gross Operating Profit:営業総利益)を販売可能客室数で割った、1室あたりの営業総利益です。

GOPPAR = GOP(営業総利益)÷ 販売可能客室数

RevPARが高くても、人件費・光熱費・OTA手数料が重ければ、実際の利益は残りません。GOPPARは費用まで含めた収益力を示します。詳しい計算はGOPPARとは?で、GOPそのものはGOPとは?で解説しています。

指標主な用途判断の場面
RevPAR日常の価格・稼働管理、競合比較毎日のモニタリング・戦略調整
GOPPAR投資判断、コスト構造の評価月次・四半期の利益レビュー

試算例:RevPARが20%上がってもGOPPARが下がるケース

仮の数字で再現します。40室、ADR10,000円、月30日(販売可能客室数は月1,200室)の施設です。客室売上だけで営業収入をとらえた簡略版で、前年より稼働率が13ポイント上がり、増えた予約の多くがOTA経由でした。繁忙に合わせた応援人員も入れています。

項目(月間)前年今年増減
稼働率(OCC)65%78%+13pt
ADR10,000円10,000円±0円
RevPAR6,500円7,800円+1,300円(+20.0%)
客室売上780万円936万円+156万円
OTA手数料の増加――+40万円
人件費の増加(応援人員)――+70万円
稼働連動費の増加(水光熱・清掃・アメニティ)――+55万円
営業費用 合計600万円765万円+165万円
GOP180万円171万円▲9万円
GOPPAR1,500円1,425円▲75円(▲5.0%)

RevPARは20%上がったのに、GOPPARは5%下がっています。RevPARの月報だけを見ていたら「好調」で終わる月です。手数料や人件費を前年と並べて初めて、利益の漏れ口が見えてきます。

RevPARが改善しているのに利益が出ないときは、コスト構造を疑ってください。OTA手数料の比率が上がっていないか、人件費率が膨らんでいないか。GOPPARとあわせて確認します。手数料の中身はOTA手数料の徹底比較で確認できます。

RevPARを経営に活かす分析サイクル

日次・週次・月次のモニタリング

タイミング目的活用例
日次当日〜翌日の価格調整急な需要増に合わせてADRを引き上げる
週次曜日別の傾向把握平日と週末の価格差を最適化する
月次前月比・前年比の評価年間計画の進捗確認と戦略の修正

RevPARは毎日動きます。PMSやサイトコントローラーのデータを使って、少なくとも日次で確認できる体制が理想です。客室数の少ない旅館や民宿でも、計算はシンプルです。まずは週次で手計算するところから始められます。

現場で毎月確認したい3つの数字

数字を増やしすぎると続きません。次の3つを、毎月同じ形式で記録してください。

●RevPARの前年同月比と、ADR・OCCへの分解:RevPARの増減だけでは原因が分かりません。単価が動いたのか、稼働が動いたのかを毎月並べます。
●チャネル別の手数料控除後RevPAR:表面のRevPARが同じでも、OTA比率が高ければ手取りは下がります。手数料を引いたネットRevPARを、OTAと直販に分けて見ます。
●満室に近い日の単価:稼働率が高い水準に達した日のADRを、前年同日と比べます。満室なのに単価が動いていなければ、取り逃がしを疑えます。

年間RevPAR目標の設定ステップ

●前年同期のRevPAR実績を確認する
●市場のインバウンド需要と競合の動向を加味する
●繁忙期・閑散期に分けて、月別の目標を置く
●ADR目標とOCC目標に分解して管理する

KPI全体の設定方法は、ホテル経営のKPI完全ガイドもあわせて参考にしてください。

RevPARを向上させる4つの戦略

高需要日の施策:ADRを最大化する

需要に応じて価格を動かすダイナミックプライシングは、RevPARの向上に直結します。繁忙期・イベント時・直前の需要急増に合わせて単価を段階的に引き上げれば、稼働率100%でも取り残していた収益を回収できます。

▲ 高需要日の価格コントロール
●ブッキングカーブに合わせて、価格を段階的に引き上げる
●早期割引の提供期間を短く設定する
●OTAの在庫を絞り、直販を優先する

「値上げして空室が出たら怖い」という声をよく聞きます。ただ、需要が確かな日に価格を据え置くのは、取れたはずの利益を手放すのと同じです。前年同日の稼働率、競合の空室状況、予約ペース。この3つを見て動かします。

低需要日の施策:OCCの底上げをする

RevPARが落ちやすい閑散期は、稼働の維持で収益の下限を守ります。安易な値下げより、顧客層を広げる施策のほうが効きます。閑散期の具体策はホテルの閑散期とは?で解説しています。

▼ 低需要日の価格コントロール
●早割・連泊プランで、早期の予約を促す
●リタイア層・テレワーク層向けの平日プランを設計する
●地元企業との法人契約で、安定稼働を確保する
●OTAへの在庫を厚めに配分する

通年の施策:直販比率を上げてOTAコストを削減する

OTAは集客力が高い一方、予約が成立するたびに手数料がかかります。直販(自社サイト)経由の予約を増やせば、同じRevPARでも手取り収益は改善します。公式サイト限定の特典やプランなど、直販ならではの魅力づくりが有効です。具体策はホテル公式予約・直接予約を増やす方法を参照してください。

チェックイン時の施策:アップセルで客単価を引き上げる

チェックイン時の上位客室の提案や、食事・スパなどのオプション販売は、ADRを押し上げます。1件のアップセルで数千円の収益増になる施設もあり、RevPARの改善に直接つながります。

旅館・1泊2食型は設計が変わります。都市型ホテルと違い、旅館は食材原価が大きく、単純なADRアップが粗利に直結しない場合があります。宿泊単体ではなく、食事と滞在価値を含めた利益設計が必要です。「1泊単価の最大化」より「滞在価値の最大化」。旅館のRevPAR向上では、この視点が要ります。

よくある質問(FAQ)

RevPARの目安はいくらですか?▼
A. 施設タイプ・立地・季節で水準が大きく変わるため、全国共通の目安はありません。公的統計で確認できるのは稼働率で、観光庁の宿泊旅行統計調査では2025年の客室稼働率(確定値)が全体で61.6%でした。RevPARそのものは、自館の前年同月と、近隣の競合平均との比較(RevIndex)で判断するのが実務的です。
RevPARが低い場合、まず何を確認すべきですか?▼
A. ADRとOCCに分けて確認してください。ADRが低ければ価格設定、OCCが低ければ集客やチャネルの見直しが先です。両方低い場合は、PMSのデータを整えて過去12か月の推移をグラフにするところから始めます。
RevPARが高いのに利益が出ないのはなぜですか?▼
A. RevPARは売上の指標で、コストが入っていないからです。OTA手数料・人件費・光熱費が増えていれば、RevPARが上がっても手元の利益は伸びません。手数料を引いたネットRevPARと、費用まで含めたGOPPARを並べて見ると、利益が消えている箇所を特定できます。
RevPARとADRはどちらを優先して見るべきですか?▼
A. まずRevPARで客室売上の水準を総合的に見て、次にADRとOCCへ分解して原因を探る順番です。OCCが高水準なのにADRが伸びていないなら値上げ余地を検討し、OCCが低水準なら価格だけでなく需要・チャネル・商品構成を確認します。
RevPARとGOPPARはどう使い分けますか?▼
A. 日々の価格と稼働の管理にはRevPAR、月次・四半期の利益レビューや投資判断にはGOPPARを使います。RevPARは売上の質、GOPPARは費用まで含めた利益の質を見る指標なので、両方をセットで管理するのが基本です。

まとめ:RevPARは売上と利益をつなぐ入口

RevPARは、単価と稼働率を1つの数字で見られる、ホテル・旅館の基本指標です。ADR×OCCで求められ、売り方の質がそのまま映ります。ただしコストは入っていません。利益まで見るときは、GOPPARを並べます。

RevPARを高める方法は4つ。高需要日にダイナミックプライシングでADRを上げる。閑散期は早割・法人契約・平日プランでOCCを底上げする。直販比率を上げてOTAコストを抑える。チェックイン時のアップセルで客単価を引き上げる。日次・週次・月次で追いかけながら、この4つを組み合わせていきます。

自館のRevPARと、単価・稼働のどちらが効くかは、上のRevPAR自動計算シミュレーターで確認できます。

支援事例から2つ紹介します。施設名は伏せ、数字も幅を持たせています。

施設タイプ実施した施策改善幅の目安
シティホテル(50室台)ADR・OCCの構造見直し、OTA依存から直販強化への転換、チャネル別の価格設定の最適化WEB売上 +50〜60%程度
旅館(30室程度)高稼働日の単価引き上げ、閑散期の底上げプラン、OTAセール対抗プランの公式限定販売年間利益 +数千万円規模

どちらも、最初に手をつけたのは「ADRとOCCを毎月同じ形で並べる」ことでした。支援先では、RevPARの改善につながった事例もあります。OTA依存度の高い施設ほど、改善の余地が大きい傾向です。

RevPAR改善に取り組みたい方へ

リロホテルソリューションズでは、RevPARをはじめとする収益指標の改善を、データ分析から価格戦略の立案、実行まで運営支援の専門家が一貫して支援します。「RevPARが伸び悩んでいる」「どこから手をつければよいか分からない」という段階からご相談いただけます。

この記事の執筆体制
リロホテルソリューションズ コンテンツ編集部が執筆しています。全国50以上の宿泊施設を運営するリロ・グループの運営実務をもとに、運営支援の担当者が内容を確認しています。
株式会社リロホテルソリューションズ
株式会社リロホテルソリューションズ

【監修者情報】
全国50施設以上のホテル・旅館を現在も直接運営する親会社のノウハウを背景に、赤字施設の収益改善を専門とするコンサルティング会社。
「机上の理論」ではなく現場で磨かれた実践知をもとに、価格戦略・OTA対策・運営効率化を三位一体で支援。
支援施設では平均3〜6ヶ月でRevPAR 15〜30%改善、稼働率+8〜15ptの実績を持つ。

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