コラム

2026.02.18

民泊とは?種類や民宿・ゲストハウスとの違いを徹底解説

民泊とは?種類や民宿・ゲストハウスとの違いを徹底解説

近年、訪日外国人観光客の急増に加え、テレワークの普及による「ワーケーション」など新しい働き方近年、訪日外国人観光客の急増に加え、テレワークの普及による「ワーケーション」など新しい働き方が浸透したことで、「民泊」という言葉は完全に定着しました。しかし、「具体的に何が違うの?」「民宿やゲストハウスと同じでは?」と疑問を持つ方も多いはずです。

この記事では、民泊の基本概念から、類似施設との違い、注目される最新の背景まで、初心者の方にもわかりやすく解説します。

1. 民泊とは

民泊とは、個人宅やマンションの空き室、空き家などを活用し、旅行者に有料で宿泊サービスを提供することです。英語では「Vacation Rental(バケーションレンタル)」や「Home Sharing(ホームシェアリング)」と呼ばれ、世界的に広がっています。

【民泊の主な特徴】

  • アットホームな体験: 一般住宅を利用するため、地域に密着した「暮らすような滞在」が可能
  • 充実した設備: キッチンや洗濯機が備わっていることが多く、長期滞在やグループ旅行に最適
  • 法整備の進展: 2018年施行の「住宅宿泊事業法(民泊新法)」により、一定の条件を満たせば個人でも合法的に参入可能になりました

2. 民泊と民宿・ゲストハウス・居住用賃貸の違い

一見似ているこれらの施設ですが、「法的根拠」や「運営形態」に明確な違いがあります。

民泊を運営するには、主に以下の3つの法的ルートがあります:

  • 住宅宿泊事業法(民泊新法): 年間180日以内の営業制限あり。最も一般的な参入形態
  • 旅館業法(簡易宿所): 営業日数の制限なし。本格的なビジネス・投資向き
  • 国家戦略特区法(特区民泊): 営業制限なし。ただし「2泊3日以上」等の最低宿泊日数要件あり(東京都大田区や大阪市など特定の自治体のみで実施可能、全国展開ではない点に注意)

比較一覧表

項目民泊(新法)民宿ゲストハウス居住用賃貸
主な法律住宅宿泊事業法旅館業法旅館業法借地借家法
営業日数年間180日以内制限なし制限なし制限なし
食事提供原則なし(自炊設備提供)提供するケースが多い※1提供しないケースが多い※1なし
部屋タイプ一軒家・マンション和室・個室が中心ドミトリー(相部屋)住居(空室)
契約期間短期(数日〜)短期(数日〜)短期(数日〜)長期(月・年単位)

※1 法律上の義務ではなく、運営傾向による

ポイント: 民泊は「住宅」を貸し出すのに対し、民宿やゲストハウスは「旅館業」として営業許可を得ている点が大きな違いです。

各施設との細かな違い

民宿との違い:
民宿は「旅館業法」に基づき、主に家族経営で食事を提供するケースが多いスタイルです(ただし素泊まりのみの民宿も存在します)。民泊は食事なしが基本で、住宅宿泊事業法による運営の場合は営業日数に制限(年間180日以内)がある点が大きな差です。

ゲストハウスとの違い:
ゲストハウスは低価格で「宿泊者同士の交流」を重視し、相部屋が主流です。民泊は「プライベート空間」を重視し、部屋単位で貸し出すスタイルが多く見られます。

居住用賃貸(賃貸住宅)との違い:
居住用賃貸は長期居住を目的とした契約です。民泊は家具・家電が完備されており、すぐに生活できる状態で貸し出す「宿泊サービス」です。

3. 民泊が急速に普及した5つの背景

ここ数年で民泊が急速に普及した背景には、以下のような要因があります。

① インバウンド需要の爆発的増加

日本政府が推進する観光立国政策により、訪日外国人観光客は年々増加してきました。2019年(コロナ前)には3,188万人を記録し、コロナ後も急速に回復。2024年には訪日客数が3,300万人を超え、過去最高水準を更新しています。主要都市のホテル不足は深刻で、多様な宿泊スタイルを提供する民泊は、その重要な受け皿となっています。

② 空き家問題の解決策(最新動向)

日本では少子高齢化や人口減少により、全国的に空き家が増加しています。総務省の調査(令和5年住宅・土地統計調査)では、全国の空き家数は過去最多の約900万戸に達しました。これら遊休資産の有効活用として、民泊は国からも強く推奨されています。

③ シェアリングエコノミーの定着

Airbnb(エアビーアンドビー)等のプラットフォームが一般化し、個人が資産を貸し出すハードルが下がりました。「所有から共有へ」という価値観が世界的に浸透し、遊休資産を活用するシェアリングエコノミーが急速に広がっています。

④ 体験型・地方分散型旅行のニーズ

現代の旅行者は、画一的なホテルステイよりも「現地の日常」を体験することを重視しています。地方の古民家民泊などは、その土地ならではの体験を求める層に強く支持されています。民泊は、地元の人との交流や、その土地の暮らしを体験できる点で、こうしたニーズに合致しています。

⑤ 副業・資産運用の多様化

働き方改革や副業解禁の流れを受けて、民泊は新たな収入源として注目されています。自宅の空き部屋や相続した実家、投資用物件など、既存の資産を活用して比較的少ない初期投資で始められる点が魅力です。

4. 民泊の2つの運営形態

民泊には、運営スタイルによって「家主居住型」と「家主不在型」があります。

① 家主居住型(ホームステイ型)

ホスト(オーナー)が実際に住んでいる住宅の一部を貸し出す形態です。

メリット:

  • ゲストとの交流が生まれやすく、高評価を得やすい
  • 管理業者への委託が不要なため収益性が高い
  • 緊急時の対応がしやすく、安全性が高い

デメリット:

  • プライバシーの確保が難しい
  • 清掃や対応などの業務をすべて自分で行う必要がある

② 家主不在型(投資・空き家活用型)

オーナーが住んでいない物件を丸ごと貸し出す形態です。

メリット:

  • 親族から相続した空き家や投資物件をフル活用できる
  • 複数物件の展開が可能
  • 遠隔地の物件でも運営できる

デメリット:

  • 住宅宿泊事業法による運営の場合、「住宅宿泊管理業者」への管理委託が義務付けられており、委託費用(売上の20〜30%程度)が発生する
  • ゲストとの直接的な交流がなく、レビュー評価を上げるには物件の魅力が重要

5. 【2025〜2026年】民泊の最新規制動向

民泊制度は2018年の民泊新法施行以降も進化を続けており、特に2025〜2026年にかけて自治体レベルでの規制強化が顕著になっています。民泊を始める前に、必ず最新の地域ルールを確認しましょう。

① 自治体による独自規制の強化

全国一律の民泊新法に加え、各自治体が条例で独自の制限を設けるケースが増えています。

【主要都市の規制事例】

大阪市:

  • 2025年10月頃から、特区民泊の新規申請を停止
  • 既存の特区民泊事業者も更新時に厳格な審査
  • 住居専用地域での営業制限が強化

東京23区:

  • 一部の区で営業日数のさらなる制限(年間180日よりも短い期間に設定)
  • 住居専用地域では平日営業を制限する条例も
  • 管理者の常駐義務や緊急時の駆けつけ対応の厳格化

京都市:

  • 住居専用地域では1月中旬〜3月中旬のみ営業可能(年間約60日程度に制限)
  • 学校や保育施設周辺での営業制限

その他の自治体:

  • 観光地では騒音・ゴミ問題を理由に営業エリアを制限
  • 管理者の所在地制限(物件から一定距離内に事務所設置を義務化)

② 予約サイト掲載の要件厳格化

2025年以降、国の指導により、許可番号・届出番号がない物件の掲載が禁止されています。

【主要プラットフォームの対応】

  • Airbnb(エアビーアンドビー): 届出番号の登録が必須。未登録物件は掲載削除
  • Booking.com: 許可番号の確認を強化。違反物件への掲載制限
  • 楽天LIFULL STAY: 自治体と連携し、違法物件の排除を徹底

注意点:

  • 届出・許可取得前に掲載を開始すると、アカウント停止のリスク
  • 自治体への届出が完了してから掲載手続きを行うこと
  • 定期的な更新手続きを怠ると、掲載が停止される可能性

③ 宿泊者情報管理の義務強化

テロ対策や治安維持の観点から、宿泊者情報の管理がより厳格になっています。

  • 本人確認の徹底: パスポートや運転免許証などの身分証明書のコピー保管が義務
  • 宿泊者名簿の作成: 氏名、住所、職業、宿泊日などの記録・保管(3年間)
  • 自治体への報告: 2ヶ月ごとの営業実績報告(宿泊日数、宿泊者数など)

④ 民泊を始める前の最新チェックリスト

2025〜2026年に民泊を始める際は、以下の点を必ず確認してください。

  1. 自治体の最新条例を確認 → 都道府県・市区町村のホームページや窓口で最新情報を入手
  2. 営業可能エリアかを確認 → 用途地域、学校周辺、観光地特別区域などの制限をチェック
  3. 営業日数制限を確認 → 民泊新法の180日に加え、自治体独自の制限がないか
  4. 管理体制の要件を確認 → 管理者常駐義務、駆けつけ対応の距離制限など
  5. 届出・許可番号の取得 → 予約サイト掲載前に必ず完了させる
  6. 近隣住民への説明 → トラブル防止のため、事前に周辺住民へ周知

⚠️ 重要: 民泊の規制は頻繁に更新されます。開業前だけでなく、運営中も定期的に最新情報をチェックすることが重要です。

まとめ

民泊は、資産の有効活用と新しい旅の形を両立させる魅力的なビジネスです。しかし、2025〜2026年にかけて、自治体レベルでの規制強化や予約サイトの掲載要件厳格化など、制度面での変化が進んでいます。

成功するためには、法律(民泊新法など)の遵守はもちろん、地域ごとの最新条例の確認、スマートキーの導入による省人化、物件のコンセプト設計など、多角的な準備が必要です。

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  • 届出・許可申請の代行(予約サイト掲載要件への対応含む)
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「90日で黒字化」を目標に、全国リゾート地・過疎地の宿泊施設を運営してきたプロ集団です。
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