コラム

2026.07.06

(スタッフブログ)特別なことじゃない。現場で大切にしているおもてなし

(スタッフブログ)特別なことじゃない。現場で大切にしているおもてなし

ご無沙汰しております。宿コンシェルジュのMです。

「おもてなしって、結局その人のセンス次第じゃないですか?」——スタッフからそんな声を聞くことがあります。たしかにセンスに見える部分はありますが、実際に現場を見ていると、そのほとんどは「気づけるかどうか」の積み重ねだと感じています。

特別なことをするより、目の前のお客様にちゃんと向き合えているか。今回は、そんな現場の気づきを少しまとめてみました。

マニュアル通りにはいかないのが、ゲスト対応の面白さ

現場のスタッフと話していると、「おもてなし」という言葉の重みを改めて感じることがあります。

チェックインの案内、館内の説明、困りごとへの対応——基本的な流れはマニュアルで決まっていますが、実際にお客様と向き合う場面では、マニュアル通りにいかないことの方が多いというのが正直なところです。

体調が優れないお客様、記念日で訪れたお客様、初めての土地で不安を感じているお客様。同じ「チェックイン対応」でも、その方が今どんな状況で、何を求めているかによって、必要な言葉も態度もまったく変わってきます。

マニュアルは大切な土台ですが、そこから先の「気づき」と「判断」こそが、おもてなしの本質なのだと、現場に立つたびに感じています。

小さな気配りが、満足度を大きく左右する

これまで様々な施設様の運営に携わる中で実感するのは、ゲストの満足度を決めるのは、実は些細な瞬間の積み重ねだということです。

荷物が多そうなお客様にさりげなく声をかける、お子様連れのお客様に館内の段差を一言添える、雨の日にタオルを一枚多めにお渡しする——どれも特別な設備投資が必要なことではありません。

むしろ、こうした小さな気配りに気づけるかどうかは、スタッフ一人ひとりの「観察力」と「余裕」に左右されます。忙しさに追われていると、どうしても目の前の業務をこなすことで精一杯になってしまい、こうした気づきが後回しになりがちです。

だからこそ、現場に無理のない体制をつくることも、おもてなしの質を保つうえで欠かせない要素だと考えています。

💡 現場の業務負担とおもてなしの質は密接に関わっています。人手不足が続く施設様の多くが、この両立に悩まれています。

クレーム対応から学んだこと

おもてなしを語るうえで避けて通れないのが、クレーム対応の経験です。

正直なところ、最初のうちはお客様からの厳しいお言葉に戸惑うことも多くありました。ですが、様々な現場を経験する中で気づいたのは、クレームの多くは「期待とのズレ」から生まれているということです。

説明が足りなかった、案内のタイミングが遅かった、こちらが当たり前だと思っていたことがお客様には伝わっていなかった。原因を丁寧に振り返ると、多くの場合、施設側の配慮や情報共有で防げたものだったと気づかされます。

そして何より大切なのは、クレームを個人の失敗として片付けず、チーム全体で共有し、次に活かすことです。同じことを繰り返さない仕組みをつくることこそが、本当の意味でのおもてなし力の向上につながると感じています。

おもてなしの質を「チーム」でそろえる難しさ

おもてなしというと、個人の資質やセンスの話だと思われがちですが、実際の現場ではチームとしての質のばらつきをどう抑えるかが大きな課題になります。

ベテランスタッフが自然にできている気配りも、新人スタッフにとっては意識してようやくできることだったりします。逆に、経験年数に関わらず、お客様への向き合い方が丁寧なスタッフもいます。

大切なのは、「誰か特定の人が優れている」状態ではなく、施設全体として一定水準のおもてなしを提供できる状態をつくることです。そのためには、日々のちょっとした声かけの共有や、お客様からいただいた声をスタッフ間で振り返る時間が、地味に見えて実はとても効果的だと感じています。

おもてなしは、特別なことじゃなくていい

おもてなしというと、何か特別な演出やサービスをイメージされる方も多いかもしれません。ですが、現場で日々感じているのは、おもてなしの本質は特別なことではなく、「相手の立場に立って考える」という、ごく当たり前のことの積み重ねだということです。

忙しい毎日の中では、つい目の前の業務をこなすことに意識が向いてしまいます。それでも、ふとした瞬間にお客様の様子に目を向け、一言添えられるかどうか。その積み重ねが、その施設ならではの「らしさ」になっていくのだと思います。

私たちも、まだまだ試行錯誤を重ねている最中です。それでも、現場に立つ一人ひとりが「今日、何かひとつでも良い気づきがあったか」を大切にすることが、結果的にお客様に一番伝わるおもてなしにつながるのではないかと感じています。

現場のおもてなし力を高めたいとお考えの方へ

スタッフ教育や現場体制の整え方について、実際の運営経験をもとにお話しできることがあります。まずは現場の状況をお聞かせください。

私たちも自社でホテルや旅館の運営を行っています。
ゲスト対応の難しさも、うまくいった時の嬉しさも、現場の当事者として日々感じているからこそ、ここで書いたことは決して他人事ではありません。

同じ悩みをお持ちの方のヒントになれば幸いです。

現場のおもてなし力向上について、もう少し詳しくお話を聞いてみたい方は、こちらからお気軽にご相談ください。担当者が個別にご対応します。

宿経営サポート・コンシェルジュM
宿経営サポート・コンシェルジュM

経営課題の解決と人の心に寄り添うことが得意なコンシェルジュです。 数字だけでは見えない組織の本質を見つけ出し、経営者の皆さまと一緒に歩んでいくことを大切にしています。

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