(スタッフブログ)稼働率は上がっているのに儲からない…ホテル経営で起きがちな“売り方の失敗”とは?
「ホテルの稼働率は上がっているのに、なぜか利益が残らない」
そんな悩みを感じたことはありませんか?
実はこれ、多くのホテルや旅館で起きている共通の課題です。
今回は、実際の打ち合わせ事例をもとに、稼働率と利益がズレる理由について、現場目線でお伝えします。
稼働率は上がった、しかし……
先日、あるお宿様と集客について打ち合わせをしていたときのことです。売上や稼働の推移をまとめた資料を見ながら、ここ数年の運営状況についてお話を伺っていました。
2年前にOTA運用を外部委託したことで、事務的な作業負担は減り、稼働率も約20%アップしたというお話でした。
正直、今の時代に20%も稼働を上積みするのは並大抵のことではありません。「それはすごいですね」と思わず声が出たのですが、そのあとに少し間がありました。
経営者の方は資料に目を落としたまま、こうおっしゃいました。
「でも……利益はあまり変わっていないんです。ただ、現場が以前よりずっと忙しくなっただけで」
その一言で、場の空気が少し変わったのを覚えています。稼働率は上がっているのに、なぜか利益が残らない――そんな違和感がありました。
利益を蝕む「売上アップの罠」
もちろん、昨今の物価高騰の影響もあります。特に食材原価が高めに設定されている施設では、売上が上がっても利益が残りにくい体質になっています。
ただ、今回のお話を聞いていて、それだけでは説明がつかない部分があると感じました。
その原因は「売り方の質」にありました。
低稼働日を埋めるだけでは不十分
外部委託による稼働向上の中身を分析すると、その多くが「平日の低稼働日に、価格を下げて予約を取り込んだもの」でした。
「ここは確かに埋まっているんですが……」と説明を受ける中で、もう一つ気になる点がありました。
一方で、本来収益の柱となるべき土曜や祝前日において、需要に応じた価格調整が十分に行われていなかったのです。
「本当は、もう少し上げられたはずなんですけどね」
その一言が、とても印象に残っています。
在庫の「有効活用」こそが利益の源泉
OTAを外部委託する際、私たちはつい「稼働を上げること」をゴールにしがちです。
しかし、本来の目的は「利益の最大化」のはずです。
空室を埋めるだけでなく、どのタイミングで、どの価格で販売するか。この積み重ねが結果を大きく左右します。
詳しくは、ダイナミックプライシングの解説記事でも触れていますが、需要に応じた価格調整は欠かせない視点です。
まとめ
稼働率を上げることは重要です。ただ、それだけでは利益にはつながらないこともあります。
「稼働率 × 客単価 × 販売戦略」
このバランスが崩れると、現場だけが忙しくなり、利益が残らない状態になってしまいます。
今回の打ち合わせでも、そのズレがはっきりと表れていました。
実は、私たちも自社でホテルや旅館の運営を行っています。
日々、利益と現場のバランスに悩みながら向き合っている当事者です。
だからこそ、この課題は決して他人事ではありません。
同じ悩みをお持ちの方のヒントになれば幸いです。
私のモットーは「成功するまであきらめずにやり抜くこと」。
お客様の課題解決に対しても、粘り強く、愚直に向き合うことを大切にしています。
プライベートでは週5〜6で通うほどのサウナ好き。水風呂で心身をリセットするのが日課です。



