コラム

2026.06.09

忙しいホテル現場だからこそ考えたいSNSとの向き合い方

忙しいホテル現場だからこそ考えたいSNSとの向き合い方

こんにちは。集客担当のFです。
全国各地のリゾートホテルや旅館のWEB集客に携わるようになり、気づけば10年近くが経ちました。
ここ数年は、お宿の皆さまからSNS運用に関するご相談をいただく機会が増えています。

「Instagramを始めたいけれど何を投稿すればいいかわからない」
「SNS運用を外部委託した方がいいのか悩んでいる」
「担当者になったものの、日々の業務で手いっぱい」

そんなお声を耳にすることも少なくありません。
SNS運用のノウハウ自体はインターネット上に数多く存在するため、今回は少し視点を変えて、"実際に運用する現場スタッフの目線"からSNSについて考えてみたいと思います。

SNS更新は想像以上に大変

この記事を読んでいる方の中には、ある日突然「Instagram担当」に任命された方もいるかもしれません。

『ホテル』というのはあらゆるコンテンツの集合体であるからこそ、魅力的であり、華やかであり、そしてとてもやることが多い業界です。

日々の業務も多岐にわたり、忙しい現場で働く皆様にとって、継続的に写真や動画を撮影し、投稿を続けることは決して簡単なことではありません。

「投稿しなければ」と思うほど負担になり、更新が止まってしまうケースも少なくありません。

ホテル集客と相性が悪い媒体

そもそもInstagramやTikTok等のSNSは、ホテルの集客という目線では相性が悪い媒体です。

自分好みの宿泊施設がSNS広告として流れてきたとしても、予算オーバーや旅の目的との不一致(家族旅行なのに子供受け入れ不可だった、など)で予約につながらないことはよくあります。

また、旅行商品は検討期間が長いことも特徴です。
SNSでホテルを知った後に、公式サイトを見たり、OTAを比較したり、口コミを調べたりしながら最終的に予約するため、「SNSがどれだけ売上に貢献したのか」が見えにくいのです。

そのため、SNS運用を外部委託したものの、期待していたほど予約数の増加につながらなかったというお話を伺うこともあります。

実際、観光庁の宿泊旅行統計調査でも、宿泊者がホテルを知ったきっかけとして「SNS」の割合はまだ限定的であり、OTAや検索エンジンが依然として主要な経路となっています。SNSはあくまで接点の一つとして位置づけることが大切です。

💡 OTA依存のリスクや自社集客との使い分けについては、ホテルマーケティングの基本と戦略もあわせてご覧ください。

SNS運用は「集客」ではなく「ファンづくり」

集客ツールではなく、おもてなしの一つとしてファンを作るための行動と捉えることが、現場でのInstagram運用を成功させる秘訣だと思います。

どのようなお客様が自館を支持してくださっているのか。
その方々にどんな魅力を届けたいのか。
どんな言葉で発信すると自館らしさが伝わるのか。

マーケティング用語で言えば「ペルソナ設計」や「ブランド構築」ですが、難しく考える必要はありません。

「いつも来てくださるお客様に向けて発信する」
そんな感覚で十分です。

ファンであるお客様へ向けた発信だという共通認識が生まれれば、おもてなしのプロである現場の皆様ならきっと素敵な投稿が集まるのではないでしょうか。

また、自館のファンであるお客様を最も理解しているのは、日々お客様と接している現場の皆様です。だからこそ、SNS運用を外部へ委託する場合でも、ホテルの想いやお客様への理解を深めようとする姿勢があり、現場に寄り添いながら伴走してくれるパートナーを選ぶことをおすすめします。

なお、総務省の情報通信白書によると、国内のSNS利用率は年々上昇しており、特に30〜40代の利用が増加しています。旅行を検討する世代との接点として、SNSの重要性は今後も増していくと考えられます。だからこそ、今のうちに「発信の軸」を作っておくことに意味があります。

お客様が教えてくれるホテルの魅力

最後に私自身の経験をご紹介します。

普段、私はホテルから離れた場所でWEB集客の業務にあたっているので、Instagramはお客様のリアルな声を知ることができる大切な情報源です。日頃から「#ホテル名」を検索し、お客様の投稿を楽しみながら拝見しています。

開業から担当している東海地方の某宿ではホテル側が想定していなかった館内スポットでの写真がいつの間にかInstagram上に数多く投稿されるようになりました。(屋号がばっちり映っているので実は宣伝効果も高い!)

私たち開業チームが「魅力」と考えていたポイントとは別の場所に、お客様は価値を感じていたのです。
OTA掲載用の撮影を次回行う際には、その人気の構図やポーズを取り入れてみようと考えています。

このようにSNS運用は情報を発信する場であると同時に、お客様の声を知る場でもあります。投稿の反応やお客様の写真を見ながら、自館の新しい魅力を発見する。そんな視点でSNSと向き合うことで、日々の運用も少し楽しくなるかもしれません。

まとめ

SNS運用に正解はありません。

だからこそ、「予約を増やすため」だけではなく、「お客様との関係を深めるため」の取り組みとして考えてみてはいかがでしょうか。

SNSをうまく活用している施設に共通しているのは、

・発信の目的が明確
・お客様の反応を見ている
・現場のスタッフが関わっている

という点です。完璧な投稿でなくても、続けることに意味があります。

「SNS運用、何から始めればいい?」という方へ

集客全体の中でSNSをどう位置づけるか、一緒に整理します。30分ほどのオンライン相談から、現状に合ったアプローチをお伝えします。

私たちも自社でホテルや旅館の運営を行っています。
現場でSNSと向き合っている当事者だからこそ、ここで書いたことは決して他人事ではありません。

同じ悩みをお持ちの方のヒントになれば幸いです。

SNS運用や集客戦略について、もう少し詳しくお話を聞いてみたい方は、こちらからお気軽にご相談ください。担当者が個別にご対応します。

WEB集客担当F
WEB集客担当F

ホテル業界に新卒で飛び込み、現場での接客経験を経て、現在はWEBを活用した集客支援を行っています。
最近、大阪に引っ越してきました。
いつも前向きに。そんな自分らしさを大切にしながら、日々、宿の魅力を伝えるお手伝いをしています。

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