コラム

2026.09.29

(スタッフブログ)「言える現場」をつくるということ|心理的安全性

(スタッフブログ)「言える現場」をつくるということ|心理的安全性

こんにちは、運営受託担当のTでございます。

現場のスタッフが「このやり方は少し無理がある」と思っていても、その声が管理者に届かない。問題がなくなったように見える現場の裏で、実は問題が言われなくなっているだけということがあります。

複数の宿泊施設の現場に関わるなかで見えてきた、心理的安全性と「任せ方」についての考えをまとめました。

「言える現場」をつくるということ

現場オペレーションの改善というと、業務の手順を見直したり、無駄な作業を減らしたり、ルールを整えたりすることをイメージするかもしれません。もちろん、それらは大切な取り組みです。

一方で、実際に現場に入り、スタッフや管理者と一緒に仕事をしていると、それだけでは解決できないことがあると感じます。その一つが、「必要なことが、必要なときに言えるか」ということです。

私はこれまで複数の宿泊施設の現場に関わってきましたが、そこで強く感じるようになったのが「心理的安全性」の重要性です。

心理的安全性というと、「何でも言える職場」や「失敗しても怒られない職場」というイメージを持つ方もいるかもしれません。私自身は、もう少しシンプルに考えています。

💡 自分の考えや困っていることを、必要なときに伝えられる状態。これが、現場を動かすうえで非常に重要だと思っています。

例えば、スタッフが「このやり方は少し無理がある」と感じていても、それを言えなければ、管理者は問題に気づくことができません。逆に、現場から「こうしたほうがいいと思います」「ここが困っています」と声が上がれば、そこから改善を考えることができます。

つまり、心理的安全性は、それ自体が目的というより、現場の情報が正しく上がってくるための土台なのだと思います。

「優しい職場」とは少し違う

ここで大切なのは、心理的安全性は「何でも許されること」ではないということです。むしろ、必要なことを言える関係ができているからこそ、仕事上の厳しい話もできるようになります。

「それは違うと思います」
「このままでは難しいと思います」
「自分はこうしたいです」

こうした意見を言えることも、心理的安全性の一つです。

そして、管理者側にも役割があります。意見を聞いたら、すべてを受け入れなければならないわけではありません。大切なのは、まず聞くこと、考えを受け止めること、そして必要であれば理由を説明することです。

「言っても無駄だ」と感じる状態が続けば、やがて現場から声が上がらなくなります。それは、一見すると「問題がなくなった」ように見えても、実際には「問題を言わなくなった」だけかもしれません。

「任せる」と「放っておく」は違う

もう一つ、現場づくりで意識していることがあります。それは、人に任せることです。ただし、任せることと放っておくことは違います。

例えば、スタッフや管理者に仕事を任せるとき、最初から答えをすべて与えてしまうと、仕事はその場では早く進むかもしれません。しかし、それを繰り返していると、「何かあったら上司が答えを出してくれる」という状態になってしまいます。

そこで、私はできるだけ、次のように問いかけるようにしています。

「どう思いますか?」
「自分が担当だったら、どうしますか?」
「では、どう動いてみますか?」

もちろん、必要なときにはこちらからサポートします。ただ、考えるところまで管理者が奪ってしまわない。そうすることで、少しずつ「自分で考えて動く」経験が増えていきます。

現場が自走するために

現場に入っていると、どうしてもコンサルタントや管理者が先回りしてしまいがちです。問題を見つければ解決する。困っている人がいれば助ける。もちろん、それも必要です。

ただ、すべてをこちらで解決してしまうと、いつまでも「誰かがいないと回らない現場」から抜け出せません。

💡 私が現場で大切にしているのは、「自分がいなくても、必要なことが必要な人から上がってくる状態」をつくることです。

現場のスタッフが自分で考え、必要なことを発信する。管理者がそれを受け止め、判断する。必要なときには上位者に相談する。そして、決まったことを現場に戻していく。この循環ができてくると、現場は少しずつ変わっていきます。

心理的安全性という言葉だけを見ると、少し難しく聞こえるかもしれません。しかし、現場で行っていることは、決して特別なことではありません。

話を最後まで聞く。意見を頭ごなしに否定しない。任せたことを簡単に奪い返さない。必要なときには相談できる環境をつくる。そして、管理者自身も「自分の考え」を伝える。

そうした日々の小さな積み重ねが、現場のコミュニケーションを変え、結果としてオペレーションを変えていきます。

現場運営でお悩みの施設様へ

現場の声が上がってこない、管理者が育たない、担当者が替わると回らなくなる。そうしたお悩みについて、実際の現場支援の経験をもとにお話しできることがあります。まずは現状をお聞かせください。

私たちが現場支援を行うとき、目指しているのは、単に「今の問題を解決すること」だけではありません。現場の人が、自分たちで考え、判断し、動けるようになること。そのためには、業務の仕組みだけでなく、人が安心して声を出せる環境をつくることも必要です。

「どうすれば仕事を効率よく回せるか」だけではなく、「どうすれば、人が自分で動ける現場になるか」。現場オペレーションを考えるとき、私たちはこの視点も大切にしています。

運営受託担当T
運営受託担当T

誰とでも分け隔てなく接する、人懐っこくて頼れる兄貴的存在。
夢は、地球上のすべての旅人に、帰りたくなる宿を届けること。
世界中どこにいても、「あの宿に帰りたい」と思える場所がある。
そんな第二のふるさとを、日本から創り、世界へ広げていきたい。

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